〝デジタル不老不死〟の時代がやってくるんですか|メタバース空間でデジタルアバターの故人に会う?

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チェコの企業が開発中か

チェコの仮想現実(VR)開発企業「Somnium Space」が、ユーザーが死後もデジタルアバターとして「生き続ける」ことを可能にするサービス「Live Forever」を開発中‥‥という記事が2年ほど前に出ました。
実用化されたというニュースを、私はまだ見ていないのですが、気になっています。

実現すれば、人は〝不老不死〟になれる‥‥ということ?
自分が旅立っても、未来の子孫は自分と会える‥‥ということ?

開発のきっかけはCEOが父親を亡くしたこと

Somnium SpaceのCEOはArtur Sychov氏という人。
Live Foreverの開発を始めたきっかけは、Sychov氏が父親をがんで亡くしたことだそうです。
自身の子どもたちが祖父との思い出を持ち続けられるようにしたいと、故人の記憶や人格を保存する方法を模索するようになったと言います。

Sychov氏は「私が死んだとしても、生前にこうしたデータを集めていたとしたら、(中略)私の子どもたちが訪れて、私の動作、私の声を持つ私のアバターと会話できる」と語っているそうです(VICEのインタビュー)。

デジタル空間で土地や家を所有できる

Somnium Spaceは、イーサリアムのブロックチェーン上に構築されたプラットフォーム。
VRヘッドセットをつけて、メタバース(仮想空間)上でサービスが展開されるようです。
この技術を活用すれば、ユーザーはデジタルの土地を購入し、家や財産、その他のNFT(非代替性トークン)を所有することもできます。
ブロックチェーン技術を採用したことで、Sychov氏はSomnium Spaceのビジネスモデルについて「完全に透明で理解しやすい」ものになっている‥‥と述べているとのこと。

ユーザーのデジタルアバターが生成される

Live Foreverのサービスの流れは、次のようなものになると言われています。

  • ユーザーの許可を得て、Somnium Space上での会話、動作、顔の表情など、膨大な量の個人データを記録する
  • 収集されたデータはAIによって分析され、ユーザーの容姿、声、さらには人格まで模倣したデジタルアバター(自分の分身)が作成される
  • アバターは、ユーザーの死後もSomnium Spaceのメタバース内で「生き続け」、他のユーザーとインタラクションを取ることができる

サービスは有料になるようですが、どれくらいになるのかも気になるところです。

人々に与える死生観への影響は

Somnium Spaceは、2022年中にユーザーのスキャンを開始し、2023年には最初の「Live Forever」アバターを展開する計画を立てていると伝えられました。
私が、これを書いている2024年現在、最新のニュースは見つけられなかったのですが、これだけAIの普及が進む中、開発はさらに進んでいるのかもしれません。


しかし、こうした技術は倫理的な問題も含んでいます。
プライバシーの問題や、故人の意思に反してアバターが作成される可能性、さらにはデジタルの「不老不死」が人々の死生観に与える影響など、さまざまな観点から議論が生まれることが予想されます。

遠いこの先、自分の子孫が「あ〜、あなたが私のご先祖さまですか」なんて言って話しかけてくる‥‥
何だか実現してほしいような、ほしくないような‥‥

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この記事を書いた人

会社をリタイアし、同世代の方に役立つ情報発信を目指しています。

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